大阪には珍しい、長い歴史のある寺だ。
593年に聖徳太子(574〜622年)によって建立された日本初の官寺。
ちなみに聖徳太子は偉大な為政者として今でも日本人の間で広く尊敬されている。
四天王寺の建物は9世紀中頃から雷や台風などの自然災害や兵火によって何度も焼失と再建が繰り返された。
現存の伽藍は創建当時の建築様式を用いて1957年から1963年にかけて再建されたものだが、残念ながら鉄筋コンクリート造だ。
本尊は救世観音菩薩である。
国宝は以下を含めいくつかあり、時々展示されている。
「扇面法華経冊子」扇形の紙で製本した冊子に極彩色の下絵を描き、金銀の切り箔で飾った上に法華経を書写したもので、平安時代の美術品として貴重だ。
なお、毎月21日 と22日には境内で骨董市が開催されており、多くの人で賑わう。
そして毎年1月14日には“日本三大奇祭”の一つである「どやどや」が行われる。
これは、真冬にもかかわらず褌だけを身につけたほぼ裸の男子高校生約600名が紅白2組に分かれ、魔除けの護符を奪い合うという中々迫力のある祭事なのだが、なんと827年から約1,200年も続いている。