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柳川の概要/印象

柳川は、江戸時代(1603〜1868年)に柳川藩の城下町として栄えた町で、福岡市から南に約50 kmのところにある。

町には、今でもその頃の面影や史跡が多数残っており、情趣豊かだ。

特に旧藩主・立花氏の別邸であった「御花」はその代表格として有名。

日本庭園と洋館という2つの異なった風情を楽しむことが出来、完成度も高い美しい史跡であるので、柳川を訪れる君は行かねばならない。

柳川は、町中に水路が張り巡らされており、“水郷の町” という別名を持つ。

その水路を「どんこ舟」という小さな舟でゆっくり回る「お堀めぐり」はアクティビティとして人気だ。

 

ここで城下町としての柳川の歴史を以下で記す。

城下町としての柳川の歴史は、中世に柳川を治めていた蒲池氏が1504年にこの地に築城したところから始まる。

1587年、蒲池氏に代わって柳川を領地とした立花宗茂(1567〜1643年)が柳川城の改修を始めたが、1600年に失脚する。

その後、田中吉政(1548〜1609年)が柳川藩の初代藩主となり、柳川城の大規模な修築を行い、天守閣や櫓、堀割などを完成させた。

しかし田中氏には後継がいなかったため、改易となり、1620年に立花宗茂が柳川藩の藩主として復帰する。

以降、1884年に藩制度が廃止されるまで、12代にわたって立花氏が柳川藩主を務めた。

ちなみに柳川城は1872年に火災で焼失している。

お勧め/特筆事項

観光、小舟での遊覧、グルメなどを楽しんでくれ。

観光

率直に言って、見る価値があるのは「柳川藩主立花邸御花」くらいしかない。

が、江戸情緒が残る町並みも歩くと良い感じだ。

歩き疲れたら足湯も街中にある。

遊覧船

江戸時代に造られた水路を小さな「どんこ舟」で行く「お堀めぐり」。

小舟から眺める風景やゆったりした時間を楽しむことが出来る。

グルメ

鰻や有明海のシーフードなどを楽しむことが出来る。

特に「鰻のせいろ蒸し」は、柳川が発祥の地で、名物でもある

有明海は、日本最大の干潟であり、他の地域では見かけることのない海産物がたくさん生息している。

※柳川港は日本一魚介の種類の取り扱いが多い

鯥五郎、藁素坊、イソギンチャクなど珍しい海の幸を使った料理はトライしてみる価値があるだろう。

柳川へのアクセス/データ

博多から

鉄道

「西鉄福岡駅」から西鉄・天神大牟田線に乗車、「西鉄柳川駅」下車。

所要時間は約50分

※運行間隔:1時間に2本程度

佐賀空港から

バス

「佐賀空港」から佐賀市営バス・佐賀駅アクセスバスに乗車、「駅南本町」バス停下車、徒歩で「市役所南」バス停に移動、西鉄バス・佐賀-柳川線に乗車、「西鉄柳川駅」バス停下車。

所要時間は約1時間30分。

タクシーやレンタカーで25分

観光

庭園:柳川藩主立花邸御花

1738年、第五代・柳川藩主によって私邸として造設された御屋敷。

明治時代の1910年になって迎賓館や日本庭園なども建造され、現在では約23,100㎡の敷地全体が日本国の名勝に指定されている。

以下は主な見所だ。

松濤園

松濤園は、日本三景の一つである松島(まつしま)/宮城県 の景観を模して1910年に造られた優美な庭園だ。

大広間からの眺望が最も美しいように設計されている。

海に見立てられた池には、大小の岩島などが配されており、池の周囲には多数の常緑の黒松が見事に茂っている。

冬場には、野生の鴨が飛来し、庭で群れ遊ぶ。

西洋館

明治時代には伯爵であった立花家の迎賓館として1910年に建てられた瀟洒で風格のある西洋建築物。

かつては要人たちを迎えて園遊会が催されていた。

館内にはランプシェイドをはじめ、往時の壮麗な調度品が現在でも多数残っている。

立花家史料館

柳川藩の藩主であった立花家に伝来する貴重な大名道具約5000点が展示されている資料館。

初代の立花宗茂(1567〜1643年)の甲冑をはじめとする武具、茶道具、能道具、書画などが季節毎に展示されている。

特に江戸時代の精巧な雛人形のコレクションは日本有数だ。

御花

1738年に第五代・柳川藩主が別邸として築造し、江戸時代は藩主の側室とその子供たちが暮らしていた建物。

現在では料亭旅館となっており、シックな部屋からは素晴らしい庭の眺めを、レストランでは柳川名物の「鰻のせいろ蒸し」やレベルの高い日本料理を楽しむことが出来る。

大広間

当時日本のセレブたちの間で流行った「西洋建築物の正面玄関に続く日本建築の大広間」という建築様式で1910年に造られた部屋。

100畳もの広さを誇り、能舞台として使われることもある。

この大広間から眺める松濤園は素晴らしい。

柳川藩主立花邸御花

1738年、第五代・柳川藩主によって私邸として造設された御屋敷。 明治時代の1910年になって迎賓館や日本庭園なども建造され、現在では約23,100㎡の敷地全体が日本国の名勝に指定されている。

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遊覧船:柳川お堀めぐり

「西鉄柳川駅」の近くにある乗船場から「柳川藩主立花邸御花」までの約4km弱の水路を船頭が操るどんこ舟に揺られてのんびりめぐる船旅だ。

舟からの景色や風情を楽しむことが出来、所要は約1時間10分。

料金も1500~1650円とリーズナブルだ。

※柳川城を築城するため、約400年前に網目状に整備された「堀割」は、2km四方、総延長60kmにも及ぶ。

当初は生活用水や水上道路として利用されていたが、明治時代(1868〜1912年)以降からどんこ舟を使った川遊びが盛んになり、現在に至る。

以下は舟から見ることの出来る名所だ。

並倉

1910年代に建てられた赤レンガの倉庫で、現在も味噌蔵として利用されている。

なまこ壁

平瓦を敷き詰め、隙間を漆喰で埋めて盛り上がらせたもの。

町のあちこちに残っており、城下町の名残を感じることが出来る。

緑の柳に白と黒の格子状のなまこ壁が美しく映える

樹木のトンネル

水路沿いには、約400本の柳や桜、紅葉などの木々が茂り、四季折々で自然を楽しむことが出来る。

弥兵衛門橋

コースの中で一番狭く、かつ古い橋。

橋の下は舟が通れるぎりぎりの高さなので、ちょっとスリルがある。

なお、舟では飲食は自由、弁当や飲み物を持ち込むことができる。

「お堀めぐり」の途中には2カ所の水上売店があり、ジュースや酒、つまみ、ソフトクリームなどを販売している。

季節限定のどんこ舟もあり、7月中旬から9月初旬の日没後には、行燈やLEDライトが水面を照らしてロマンチックな「あかり舟 ※予約制」が、12月〜2月には炬燵を乗せた「こたつ舟」が運行する。

なお、乗船場は、三柱神社近くに4カ所ある。

柳川お堀めぐり

「西鉄柳川駅」の近くにある乗船場から「柳川藩主立花邸御花」までの約4km弱の水路を船頭が操るどんこ舟に揺られてのんびりめぐる船旅だ。 舟からの景色や風情を楽しむことが出来、所要は約1時間10分。 料金も1500~1650 […]

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グルメ

柳川は鰻料理で有名だ。

この小さな町に30軒ほどの鰻料理店がある。

※かつて柳川では鰻がたくさん獲れ、特産品だった。

今は全く獲れないが。

「鰻のせいろ蒸し」は柳川発祥の名物料理で、300年を超える歴史を誇る。

「鰻のせいろ蒸し」とは、タレをまぶしたご飯を蒸籠に詰め、鰻の蒲焼きと錦糸卵をのせて蒸した料理だ。

鰻が香ばしいと同時にふっくらと柔らかく仕上がり、鰻の香ばしさと旨みがご飯にしっかりと染み込むのが特徴。

近年、鰻の価格が高騰しており、それに伴い、鰻料理の値段も大幅に上がっている。

価格がリーズナブルだとは言い難いが、間違いなく美味しいので一度は食べてみる価値はある。

以下が代表的な店だ。

元祖本吉屋

柳川の名物である「鰻のせいろ蒸し」を考案した鰻料理専門店。 1681年創業の老舗だ。 この店で一番人気は、やはり「せいろ蒸し定食」。 創業時から同じ製法でつくる秘伝のタレをまぶしたご飯に、焼き上げたばかりの鰻の蒲焼と錦糸 […]

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若松屋

1860年創業の老舗の鰻屋で、北原白秋(1885〜1942年)など多くの日本の有名作家に愛された名店だ。 この店の一番人気のメニューは「鰻せいろ蒸し」。 樫炭で強めに焼いた鰻を秘伝のタレにつけて蒲焼にし、タレをまぶしたご […]

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シーフード

柳川は有明海にも面しているため、美味しいシーフードを楽しむことが出来る。

有明海は、日本最大の干潟であり、他の地域では見かけることのない海産物がたくさん生息している。

※柳川港は日本一魚介の種類の取り扱いが多い

鯥五郎、藁素坊、イソギンチャクなど珍しい海の幸を使った料理はトライしてみる価値があるだろう。

以下は代表的なレストランだ。

夜明茶屋

鮮魚店に併設された食堂だ。 鮮魚店が経営しているため、当然、魚の味と鮮度のレベルは非常に高い。 有明海の珍しい魚を扱ったメニューも人気だが、九州近海の新鮮な魚介類も豊富に取り揃えている。 クチゾコの刺身、ワタリガニのボイ […]

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